どこかに必ず、同じ境遇の人がいる

子供が産まれ、始めての育児に四苦八苦していたこの一年
体力的に大変なのはもちろん、精神的にもだいぶしんどいと
感じる時が多かった。

特に怒りの感情はなかなか抑えられず
感情を爆発させて当たり散らしては自己嫌悪の繰り返し。
どうしたものか・・・と思っていた時に出会った一冊。

「心をととのえるスヌーピー」

コミックピーナッツのセリフやチャールズ・シュルツさん、
また翻訳者の谷川俊太郎さんの言葉には「禅に通じるもの」があるのだそう。

気持ちを落ち着けるためや精神統一を目的に
坐禅を組んだりお寺で説教を聞くなど
ちょっとお堅いイメージがあった「禅」

でもこの本からは私のイメージよりも
もう少し柔らかくどんな人でも
またどんな自分でも受け入れてもらえるような
懐の深さを感じた。

ピーナッツのゆるさも手伝って
荒んだ心を温めてくれたように感じた。

「千里同風」
私が付箋を貼ったページの一つ。

千里も離れたところでも同じ風が吹いている。
近くにはいないけれど遠く離れたところにも
同じ境遇に置かれた人がいる。
だから孤独ではないんだという意味。

核家族もワンオペ育児も当事者になって
大変さを実感した。

どうしようもなく孤独でしんどくて
いっぱいいっぱいでも自分がやるしかない。
どうしようもなく孤独だという感情は
すぐ隣にあるものだと実感した。

でも落ち着いて周りを見渡せば
隣の部屋の人、向かいの家の人など
同じしがらみの中にいる人は割といることに気づく。

知り合い出なくても仲間がいると思うだけで
孤独感は軽減する。

私の場合は千里も離れたところでなく
周りをみればワンオペで頑張っている人がいる。

近くの家でも時に怒り時に泣き
それでも我が子と自分を守りながら
懸命に日々を乗り越えている人がいる。
それだけでだいぶ頑張れると思えた。

忙しい日常では本を閉じれば流されてしまう
穏やかな感情やささやかな勇気を
思い出せるようにいつでもそばに置き
細かなタイミングで開きたいと思う一冊。

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