今月も益子の本屋さんにあるたね書房さんに
お邪魔して児童文学の古典を読む会に参加してきました。
今回の課題本はバーネットの「秘密の花園」
初読みでしたが、同じ作者の「小公女」は個人的に好きで
知ってる作品だったため似たようなものかと想像していたが
そうでもなかった。
作品の感想は別で書いているのでここでは割愛。
それにしても最近は同じ本を読み感想を誰かと共有することの
楽しさを知った。
自分では考えなかったことを感じていたり
注目するところが違ったりでとても面白い。
たね書房さんが用意してくれる資料もとても詳しくて
時代背景、作者の生い立ちなんかを細かく調べていたり
訳者の読み比べをしていたり、また作品に関連する本も読んでいて、
自分の読書欲も掻き立てられた。
作家のバーネット自身割とドラマチックな一生を過ごしている。
産まれはイギリスの裕福な商人の家に産まれたが幼い頃に父親を亡くし、
アメリカに移住。その後物語を書いて生計を立てる。
子供の頃からお話を考えるのが好きだったようで
自分で作った物語を学校の友達に聞かせていたこともあったらしい。
小公女のセーラは作者自身がモデルなのかも知れない。
ちなみに「小公子」は自身の次男がモデルなんだとか。
移住した先の家の近くに、高い塀に囲まれた庭があり
荒れ果てていたが、一面花に囲まれているところを想像していたんだとか。
そして実際にバラ園をつくった経験やコマドリに懐かれた経験もあったらしく
こんなことが「秘密の花園」に繋がっていったよう。
作者の実体験を知るとより作品への関心が高まる。
「秘密の花園」の中で繰り返し使われている「魔法」という言葉についても
触れていて、「魔法の城」という作品をかいたネズビットという作家に対しての
メッセージだったのではないかという考察が「名作英文学を読み直す」という書籍に
あり「魔法の城」と一緒に目を通して見たいところ。
普段1人で読んでいても思う時はあるのだけど読書会なんかに参加すると
芋蔓式に読みたい本が湧いてくる。
そしてやっぱり本を読むって楽しいんだと改めて思う。
関連した本や本の中に出てくる本に、関心が移っていき
連鎖していきいつの間にかハマっている。
そんなところが読書の魅力であるのかなあとぼんやり考える。
そして読書会という期限がつくことでしっかり読めるし意欲的になれる。
特に読書会後のモチベーションは1人では得られない高さなので
なるべく長続きさせられるよう大事にしたい。
今回で2回目の参加となった古典を読む会だけれど
雰囲気もよく主催者さんの下調べや読み込み具合は
本当に尊敬できるし、自分がもし読書会を開くのなら
参考にしたいところがたくさんあった。
次回は「ピーターパンとウェンディ」の予定みたい。
参加するかは未定だけれど、出会いがあれば
図書館なんかで借りてみても良いかも知れない。