古本市で再会した絵本

先日、近所のTSUTAYAさんの駐車場で
一箱古本市というものが開催されていた。
一週間も前からワクワクしていて、
いざ行ってみると、少し前に売れていた本や
マニアックなものまで様々だった。

個人が「みかん箱サイズの箱ひとつ」程度の
古本を持ち寄って緩やかに交流しながら古本を販売する
フリーマーケットなのだそうで、会場はとても和やかだった。

普通の古本屋さんにしても古本市のしても
古本の良いところは今は出回っていない本と出会えたり
初版1刷なんかが手に取れるところ。

それがなんだと思われるかもしれないけれど、
個人的に初版1刷にわけもなくテンションが上がってしまう。

今回の古本市で再会を果たしたのが
「すてきな三にんぐみ」という絵本。

トミー・アンゲラー作のこちらの絵本と
一番最初に出会ったのは確か病院の待合室だったと思う。
その時は何かを思うことはなく流してしまったけれど。
次に出会ったのが短大で読み聞かせかなんかの授業だった。
自分の好きな絵本を紹介しようみたいな内容で
誰かが持ってきていた。

紺色に黒い三つの人影が描かれている装丁に
見覚えがあった。

病院のときも短大のときもこの特徴的な表紙に
強く惹かれたのを覚えている。
第一印象は怖い話なのかな。と思ったけれど、
実際はそんなことはなくほっこりする内容になっている。

このほっこりも少し独特なほっこり感がある。
ネタバレになってしまうが、盗賊が盗んだ金品を
使って身寄りのない子たちを引き取るというお話。

悪人が人知れずに良いことをする話なら
いくらでもあり、そんな話がなんだかんだ好まれると思う。

みんなが恐れる盗賊が何を思ったのか
たくさんの子供を救うことを選んだ。
ついでに経済も回していた気がする。

誰かに知られることはないが
彼らが必要悪として存在する。

何かわからないけれど、怖そうだけどなんか惹かれる。
人の怖いもの見たさを刺激する絵柄となんとも言えない
不思議なほっこり感に魅力を感じたのと
自分が一番命を燃やしていたなと思える
短大生活の思い出があいまって我が家へ迎え入れた。

改めて読んでみると今だから感じる
不思議なほっこり感がなんとも心地よい。

いつか我が子が成長した時に一緒に読みたいと思う。

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